『ウルトラQ〜dark fantasy〜』に参加した時、 実現できなかったプロットがあり、 メイン監督だった八木毅さんに「いつか一緒にやろう」と 約束していただいたのが『マックス』参加の経緯です。 ちなみにそのプロットは、第37話『星座泥棒』で実現しました。
具体的に言えませんが、自分自身が特撮好きなので、 自分が面白いと感じるものを面白いと信じて書いています。 一方で、特撮シーンを盛り上げるシナリオではなく、 特撮がなくても面白いと感じられる「何か」を ドラマに入れられればと常に考えています。 矛盾してますが、「特撮がない特撮シナリオを」という オーダーが、一番燃えます。
子供の頃、好きだった番組。 いまだに好きな番組。 これからも好きな番組。 そして、ずっと書き続けたい番組。
番組で挙げるなら、『ウルトラQ』が好きです。(ウルトラマンではありませんが) キャラクターで挙げるなら、昭和ではセブン、平成ではアグルが好きです。 セブンは、時々挿入されるダンのモノローグからセブンの心情が語られるのが魅力。 アグルは、ライバル・ウルトラマンとして抱える陰の部分が魅力。 『ウルトラマンボーイのウルころ』でアグルに台詞を喋らせているうちに、情が移ってしまいました。 また矛盾していますが、いつかウルトラマンの登場しないウルトラマンを書いてみたいです。
実は、特にいません。 あえて挙げるなら、ジャミラとシーボーズ。 宇宙人は、マゼラン星人マヤ。 最も感情移入できた怪獣、宇宙人です。 ちなみに、怪獣の特性や名前を考えるのが苦手です。 またまた矛盾していますが、いつか怪獣の登場しないウルトラマンを書いてみたいです。
番組として目指したのは、ウルトラマンの可能性を最大限に広げることだったのだと思います。 個人的には、これほど制約の少ないウルトラは後にも先にもないと思うので、1本1本、好きなことを書きました。 当然、制約はありましたが、嬉しい制約なので、制約とは感じませんでした。 シナリオの未熟さも含めて、自分らしさがよく出たと思います。
書いていて調べる必要があれば調べますが、 参考資料と呼べるほどの資料はありません。 最大の資料は、番組の企画書と、過去エピソードの脚本です。
師と仰ぐ人はいませんが、お世話になった皆さんに感謝しています。 ライバルは、(ベタですが)自分自身です。 昭和ウルトラでは実相寺昭雄監督作品、 平成ウルトラでは太田愛さん脚本の作品に特に触発されました。
わりと真面目に観る方だと思います。 何度も観直して、反省したり、恥ずかしくなったり、 監督に感謝したりします。
良かったことは、多くの脚本家、監督の皆さんに出会えたこと。 自分の可能性と限界に気づけたこと。 辛かったことは、時間がなかったこと。 1話完結なので、出来の良し悪しがもろに脚本家(と監督)の責任になること。逆に、それがマックスの最大の魅力でもありました。 小林雄次